今回も当たりの映画でした
「午前十時の映画祭」で「十二人の怒れる男」を観てきました。
１人の容疑者の判決を決める12人の陪審員の物語なのですが、
始めから終わりまで会議室での会話ばかり。
陪審員たちの会話によって観客は事件の詳細が段々とわかります。
ほとんどの陪審員は有罪を主張するのですが、１人の陪審員が
証言の疑問点を主張し始め・・・
密室の会話だけで映画が見事に完成しています。
しかも裁判ネタでありながら、検事も弁護士も現れない。
検事ｖｓ弁護士という形の裁判ドラマを見慣れていたので
とても新鮮な映画でした。
思いこみ、偏見、差別の怖さをやんわりと警告もしています。
裁判員制度が始まった日本でも一見の価値あり。
先週に観た「第三の男」は映像も音楽も上手に取り入れた名作だと
感じましたが、今回の「十二人の怒れる男」は脚本だけでも
おもしろい映画ができあがるというお手本なんでしょうね。
